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ajisai ・・・8


実家の庭のあじさい



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ここ最近、荷物を整理しに実家へ通っている


父が亡くなってから、いろんな手続きやこの家のことも

いつも淡々と作業してきた。早く全部済ませて肩の荷を下ろしたいという

そんな気持ちの方が強かったし、家のことは、かなりのストレスでもあった。





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一昨日、食器をまとめている時、この家を新築した時に両親が使っていた

古い食器などが奥から出てきた、それは見覚えのある食器であり

お友達を呼んでの誕生日会とかに取り皿として使われたお皿だったり

お正月にだけ使う上等の食器や酒器だったり、普段は表に出ないハレの日用の食器だった。


そのお猪口を何気なく手に取った瞬間、いろんな思いがこみ上げてきて、号泣してしまった。

父が亡くなって以来、何度もここでいろいろ作業しているのにこんな事は初めてだった。

私の中にある、この家を受け継いで守ってあげられなかったという父に対しての申し訳無さ、

自分が育ったこの家への思い、それまで私の心の奥底に隠れていた思いが一気に吹き出したような。





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とても淡々とドライに、家には何の未練も執着もなくて、さっさと全部済ませたいと思っていた。

なので、声に出して泣いている自分の姿に自分が一番驚いてしまった。


するとその時、「パタン」と、父の本棚の本が一冊だけ横に倒れた。


ああ、いま、父がそこにいるんだということが、すぐわかった。

「わかっているよ。もう、いいんだよ。」って、言ってくれたのだろうか。


ごめんなさい。私は自分のことばかり考えてた。父がこの家をどれだけ愛していたかを

知っていながら、もう、いいじゃない、さっさと済まそうよって、そればかりだった。





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この家の写真を残すのはやめようっと思っていたのだけれど

やっぱり、ちゃんと撮っておこうと思い、庭のあじさいをさっき撮ってきた。


この季節、たくさん咲いて、それは見事なお庭にしてくれたあじさい達。

ここに植わっているいろんな木も、花も、みんなありがとう。

ちゃんと、写しておくね、私達を楽しませてくれた姿を・・・。





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それを父が嬉しそうに縁側から見ているような気がした。



「これで、いいんだよね?」


{いいんだよ。」





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私は庭の草むしりと、植木の剪定を終えると


門をしめて、車に乗り込んだ。




夕焼けが、すごくキレイだった。




きょうは父の日。







きょうは、感傷的な記事ですみません。
本棚の本は、本当ことで、びっくりでした。
でも、父を感じることができて嬉しかったです。










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Commented by tabi-to-ryokou at 2014-06-15 23:04
こんばんは
どういうコメントを書こうかと迷いましたが、もし僕が父親で天国からroseyさんを見てる立場なら、
「これで、いいんだよ」、「これからはお前が好きなように生きなさい」と呟いたと思います。
僕にも娘が二人いますが、僕が買い集めた食器を見ても、泣いてくれないだろうな~。
意地でも、お前たちより長生きしてやる(笑)
Commented by rizumu009 at 2014-06-15 23:57
こんばんは~
お父様ですから、
娘の全部を理解されているのだと思います。
同じように、
roseyroseyさんも、お父様のことを。
しっとりした紫陽花のお写真が、
記事の内容で、しっとり感が増しました。
いい花ですね。
Commented by roseyrosey at 2014-06-16 01:11
☆y tabi-to-ryokouさん、ありがとうございます。

コメントしにくい記事ですよね、でも、どうしても父の日に
この記事をアップしたくて。。。
お嬢様、おふたりいらっしゃるんですね。うちと一緒です。
父は男の子が欲しかったが口癖でした(笑)
tabi-to-ryokouさんの優しいコメントにウルウルしちゃいました。
一見、ドライそうに見えてもしっかりお嬢様達も泣いてくれますよ〜。
この私が言うんですから、間違いなしです^^
Commented by roseyrosey at 2014-06-16 01:16
☆リズムさん、ありがとうございます。

優しいコメントに、胸がぎゅーってなりました。
実は仏壇の引き出しから、私が書いた父宛に手紙が数通出てきて
他の手紙などは、そんなところに入っていないので、それを見た時も
じーんと来ました。まさか、父がそこまで大事にしてくれてるなんて
思いもよらなかったので、そこは感動しました。
もっとたくさん話せばよかったなあと今更思います。
あじさい、主の居ない庭で見事に咲いていたのが印象的でした。
素敵なコメントありがとうございました。
Commented by a_loves_him_so at 2014-06-16 06:54
おはようございます。

どうしてお家の写真を残すのをやめようと
思ってはったんだろう?
などなど、色んなことを考えながら
読みました。

私自身がその場にいるような
roseyさんになったような
そんな錯覚。

し~んと心に来ました。

「亡くなる」と言うことは
大きいです。

Commented at 2014-06-16 07:22
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by astyle0207 at 2014-06-16 08:27
おはようございます。

roseyさんの気持ちが伝わってくる
美しい紫陽花のお写真ですね。
お父様に対する素直で切ない気持ち......読みながら
私も泣いてしまいました。

離れたところに嫁いで、なかなか父に会えずにいますが
今のうちにできるだけ会いに行こうと思いました。
ありがとうございます。

Commented by sotomitu at 2014-06-16 09:54
おはようございます。
お花はどれもそうですが、紫陽花の花は、自分の中でどんどんとその存在感が
大きくなっているような気がします。若い時と今とでは、ものの見方や
感じ方が変わってきているということでしょうか・・・。
庭の紫陽花の花・・・昔から家族の喜怒哀楽を見てきたお花なんですよね・・・。
深みのあるブルーから、roseyさんの思いが伝わってきました。
自分を育ててくれたすべてのものに感謝したいと思いました。
Commented at 2014-06-16 10:31
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by roseyrosey at 2014-06-16 11:45
☆あやさん、ありがとうございます。

写真を残すのをやめようと思ったのは、辛いからというのが大きいと
思います。自分の家が無くなる辛さというよりも、父の愛した家を
手放さざる得なかったことへの申し訳無さが強くてそれを写真にする
ことが
できない。これが大きいと思います。でも、今は最後にちゃんと
家も私達と一緒に生きてきた証として写真に残そうと思いました。
嫌が亡くなるということは、思っていた以上に大きいですね。
私の記事、考えてくれてありがとうございました。嬉しいです。
Commented by roseyrosey at 2014-06-16 11:53
☆鍵コメさん(2014-06-16 07:22)ありがとうございます。

自分が考えているよりも、親を亡くすということはかなり大きく
自分の中にいろんなものを残すのだということがわかりました。
親の存在と同じで、家もそこに在って当たり前だったものが
いずれは当たり前じゃなくなってしまう。
これで全部無くなってしまう、そういう思いもあってこみ上げて
しまいました。自分の心の奥の気持ちが湧きだしたことで、
それが父へのお詫びに繋がってよかったなと素直に今は思います。
ドライな娘じゃないよって(笑)そうですね、父はいつも見守って
くれていると思います。
温かいお言葉をありがとうございました^^
Commented by roseyrosey at 2014-06-16 12:07
☆ayaaさん、ありがとうございます。

私ももっとたくさん話しておけばよかったなって、亡くなってから
思いました。そんなもんですよね。だから、ぜひ、今のうちにね。
私の父も自分の思っている一番大事な部分は素直に言えない人だったので
仏壇の引き出しを開けたら、私が書いた手紙が入れてあって驚きました。
そんなに大事にしてくれていたんだと。。。
本音のそのまた本音はお互いにずっと言えなくて、父の亡くなる
数日前に病院の枕元で私から言った時、父は嬉しそうに
笑っていました。その笑顔が父からの返事かなと。
親が亡くなってみて初めていろんなことが見えてきます。
そこが哀しいところですね。泣いてくださったなんて、
お優しいお気持ちありがとうございました。嬉しいです^^
Commented by roseyrosey at 2014-06-16 12:14
☆sotomituさん、ありがとうございます。

あじさい、実家の庭の一角を占めてまして雑草が生い茂っていたので
まずは、その草むしりからはじめなければなりませんでした(^^ゞ
庭って、しばらく行かないととんでも無いことになっていて
この時期の草の成長ぶりに驚きです。
あじさい、私も年々好きになっています。特に写真を始めてから
より一層。そう考えるとあじさいに限らず、どのお花も写真の
おかげで以前より深く見るようになったかも〜。
そうそう、年齢のせいもありますよね。庭のあじさい、毎年毎年
我が家のいろんなことを、いろんな声を見たり聞いたりしてきたんだと
思うと愛おしいです。最後に写真に残せてよかったです。
まだまだ見頃はこれからなので、また撮ってみようと思います。
温かいコメントありがとうございました。
Commented by roseyrosey at 2014-06-16 12:23
☆鍵コメさん( 2014-06-16 10:31)ありがとうございます。

お忙しい中お越しくださって本当に嬉しいです。
どうぞ、無理はなさらないでくださいね。
大丈夫、しっかりココロとココロで繋がってますから(^^)v
もう、父が亡くなって一年半たつんですが、普段はもう気持ちは
彼方へ行っているんですが、何かするとモクモク湧き上がってきます。
親の存在って、自分が感じているよりも実はかなり大きいんですね。
それは、自分が年を重ねているせいかもしれませんが、生きている頃に
見えなかったものが、いろいろ整理をしている時に見えてきて。
遺品整理って、こういうものなんだと思いました。
時間をかけてでも、しっかり私の手でやらないとって思いました。
自分でも優しい娘とは言えない部分もあったのですが、お互いに
もう少し素直になっていたら良かったなとは思います。
こういうことも、生きてる間は気づかなくて亡くなってから
わかることなんでしょね。どうぞいっぱいご両親様とお話されて
くださいね。
温かいお言葉の数々、心に染みました。
Commented by micchi-plus at 2014-06-16 12:48
roseyさん、こんにちは。
roseyさんのお父様への気持ち。。。
きっとお父様は理解されていると思います。
アジサイのお花もきっとみていたんだと思います。
私もしっとり咲くアジサイのお写真をみていろいろ想ってみました。

私は父とは幼い時に別れてしまったので
こういう父と娘の間柄って憧れます。
言葉にすることはなくても、なんとなく理解し合える間柄
いいですよね。
Commented by hogecyan at 2014-06-16 16:04
そうでしたか…。読んでいて切ないような温かいような不思議な気持ちになりました。

きっといつも見守ってくれてますね。
写真に残せてよかった。
Commented by u-tan1114 at 2014-06-16 19:53
こんばんは、
お気持ち、読みながら自分のことと重ねてしまいました。
私はまだ母がいますが、きっといなくなってしまうと・・・
心では覚悟はしてても、いつかは通ることでも、想像しただけで辛いです。父はなくなって10年以上経ちますが、最近は夢に出てくる時は幸せそうな笑顔ばかりです。きっと向こうの世界の方が楽しいんでしょうね。
お父様はきっと前へ進んでいくRoseyさんをどんなことでも応援していると思います。温かく見守っていらっしゃいますね。
お庭のあじさい、本当に綺麗です。
Commented by maxiah1818 at 2014-06-16 22:38
しっとりした美しい優しい写真でした。
わたしもroseyさんと自分を重ねてしまいました。
亡くなった父や、実家にいる母のことを考えて。

でも、ほっとした優しい気持ちになりました。

明治の文豪さん風の写真、
娘さんが大事に持っててくれそうですね(^^)

Commented by morris-mami at 2014-06-16 22:44
コメント出遅れてます。。。^^;
なんか痛いほど気持ちわかるなぁ。。。
私も去年、マンション処分したじゃない?
維持するのも厳しいし…だから、淡々と…って思ってたけど、やっぱり最後の時、亡夫との思い出の場所に、もう来られないんだ…って思って、すごく切なかった。思い出の物を処分しなくちゃいけないのも辛いよね。
でもね…roseyさんがずーーっと心の中でお父さんの事を思っててあげれば、それでいいんだと思う。
お父さんだって、roseyさんが一番快適に幸せに暮らせる道を望んでてくれるに違いないもん。
新しく住まわれる方が、roseyさんとroseyさんのおとうさまの愛した紫陽花さんを大切に育ててくれる事を願ってる。^^
Commented by roseyrosey at 2014-06-16 23:14
☆micchiさん、ありがとうございます。

不思議なもんで、父が生きている頃はバタバタしていてじっくり
昔のものなど見ているヒマがありませんでした。
アルバムを片付けては中身を見てしまって、なかなか進まず
引き出しを開けたら細々したものがいっぱいで、そんな物を
一個一個見てはいろんなことを考えたり、いつまでたっても
終わりません^^そうですね、きっと父もわかってくれてますね。
庭のあじさいも応援してくれてるかな^^
優しいお気持ちありがとうございました。
Commented by roseyrosey at 2014-06-16 23:18
☆keitoさん、ありがとうございます。

家って、普段は当たり前のように暮らしていますが、手放す時は
とても切なく自分が思っているよりもっと深い気持ちがあるんだなと
いうことが分かりました。ハイ、見守ってくれていると思います^^
最初は辛くて写真は見られない気がして撮るのをやめようと
思っていたのですが、庭の植木や外観を撮っていたら、
やっぱりきちんと残してあげようって思えるようになりました。
温かいお気持ちで読んでくださってありがとうございました。
Commented by roseyrosey at 2014-06-16 23:21
☆u-tanさん、ありがとうございます。

ええ、いずれは通る道だとは頭では理解していますが、心はどこかで
深く引きずっているんだなあって思いました。もう少しドライに
済ませられるとずっと考えていたので。。。
一回感傷的になって、わーってなるのもいいかもしれないですね。
なんだかすっきりした気分です。u-tan さんのお父様も私の父も
きっと娘のこと、あの世からずっと見ているんでしょうね。
少しは成長した姿を見せないといけないなあって思います^^
温かいお言葉、どうもありがとうございました。
Commented by roseyrosey at 2014-06-16 23:32
☆あいさん、ありがとうございます。

あいさんもお父様、亡くされていらっしゃるんですね。
親の存在は、生きているときよりも亡くなってからの方が
より身近に感じるようになりました。生きている時はいつもいるのが
当たり前のことで、家も同じようにそこにあって当たり前でした。
でも、当たり前じゃないんですよね。
庭のあじさいを撮っていて、家族みんなで食卓を囲んでいた頃は
思い出してしまいました。^^文豪風の父も。。。^^
温かいコメントどうもありがとうございました。
Commented by roseyrosey at 2014-06-16 23:39
☆まみさん、ありがとうございます。

まみさんはこの前同じようなこと経験したばかりだよね。
私は淡々と事務的に全部済ませるつもりでいたんだけど
食器を見た時にこみ上げてきちゃった。その時の食事風景とか
並んでいるお料理とかね。そういう物一個一個にも感謝して
処分しようって思った。父もそれを望んでるんだって、思えてきた。
想い出の詰まった家、戻れないってわかった時は切なくて寂しいよね。
ここは、そう遅くない内に駐車場になるみたい。このあじさいさんも
今年が最後なんだ。それがかわいそうで、しっかり写真撮ってきたよ。
まみさんの優しいコメント、嬉しかった。ありがとうね。
by roseyrosey | 2014-06-15 22:16 | color | Comments(24)

L’essentiel est invisible pour les yeux.


by roseyrosey
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